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店主のマニアック日記

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2010年 10月 02日

北の友人

 親友のNさん、もともとは群馬県出身だが、現在は北海道に住んでいる。 昔々、店主と一緒に北海道へ釣行したとき、北の地の大自然と魚たちに惚れ込み、数年後に移住してしまったのだ。 それからは毎年恒例の北海道釣行はもちろんのこと、公私共にいつもいつもお世話になりっぱなし。 そんな彼がこの秋、ある用事(この件はまた後で・・・)で群馬県に里帰りした。 こんな機会はなかなか無いので、一緒に釣りへ行くことにした。トラウト釣りの本場・北海道から来たNさんだから、全く別ジャンルの未体験の釣りをしてもらおう・・・ということで、雷魚釣りへ行くことにした。 北海道にも雷魚は生息しているようだが、彼はまだ彼の地で釣っていないようなので・・・以後丸2日間、雷魚漬けの予定。

 第一日目の朝、冷たい雨の降る中、まずはいつもの池へ。 9月の下旬ということで、ただでさえ雷魚の活性が不安定な時期なのに、冷たい雨が追い討ちをかける。時折、レインウェアーも効かないほどの強い雨が振る。その度に、♪九月の雨は冷たくて・・・と、太田裕美の歌が頭の中を駆け巡る(ホント、古いね~)。 
 朝8時頃、雨が小康状態になったとき、一時的に雷魚の活性が上がった。 Nさんにバイトがあったようだ。藻の切れ目をトレースしていた僕のフロッグにも、一発だけ良いアタックがある。十分に食い込ませてから大アワセをすると、雷魚の重量感がロッドを通して伝わるが、途中のヒシ藻のジャングル地帯でバラしてしまう。
 その後はお互いに何も無く時間だけが過ぎていく。それにしても、この寒さは何なのか。とても雷魚釣りの気温とは言えない。まるで早春の渓流釣りのよう。「オレが北海道から寒さを連れて来たのさ(笑)」と、Nさん。
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 ちょっと珍しい水生植物であるオニバスだけが、冷え切った体を癒してくれる。

 昼食後、釣り場を転々と代えてみたが、まるでダメ。 唯一の救いは、夕方から雨が上がったこと。 キレイな夕焼けが、この日の釣りの終わりを告げていた。明日は天気になるかなぁ~。
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 初日の結果。Nさん・・・4アタック 店主・・・1バラシ。 熱いラーメン食べて、温泉に入って、早々に車中泊。


 翌日は「晴れ」とまでは言えないが、雨は上がり昨日よりはマシ。昨日の朝の池がいちばん良さそうだとの結論に達し、急行する。雨は上がったが気温は低いままだ。 
 まだ薄暗い中、さっそく釣り始めると、明るくなると同時に徐々に天気が回復してきた。
 やはり朝の8時頃、やっとお日様が顔をだした・・・と思った途端、店主に良いアタックがある。運良く上がったのは60クラスの雷魚。初めて見る雷魚にNさんは、「カッコイイ~!」と唸った。彼はヘビが苦手なので、はじめは「雷魚に触れるかどうか・・・」と言っていたが、本人曰く、「実物は全然ヘビと違った」そうだ。どちらかというと、シーラカンスなどの古代魚を連想させる・・・と、意見が一致。

 お互いに気合の入ったところで、今度は二人ともほぼ同時にアタックが・・・。店主のほうは、まるで掛からなかったが、藻の間のポケットでアタックがあったNさんは、見事に雷魚をフッキング! しかし、寄せの途中に手前のヒシ藻の中でフックアウト。「あ~~~~~!」という落胆の声が池じゅうに響いた。
 
 その後、急速な天候の回復にともない、強風が吹き始めた。キャストした途端、ラインが風にあおられて大きくカーブを描いてしまい、思ったコースをトレースできないので、風の影響の少ない釣り場へ移動。しかし、それが仇となったのか、これ以降、沈黙が続いた。


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 午後4時。最後の釣り場へ移動する。Nさんもまだ諦めていない。朝のバラシのシーンがずっと頭の中を巡っているのだろう。最後まで集中している。 しかし、夕方になって少し寒くなったせいか、池は沈黙したまま。まるで生命感が無いし、釣れる気もしない。
 
 生命感のまるで無い池を前に、店主のほうが先に飽きてきた。 「・・・北海道への土産話に、どうにか一匹釣ってもらいたいなぁ・・・」なんて思いながら、藻の中のルアーに気の無いシェイクをしていたら・・・
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 「バフッ!」っという捕食音が・・・。 かわいい50クラスをキャッチ。 そして、すぐに日没。

 釣りって本当に残酷ですね。 せっかく遠方から来てもらったのに・・・と、一瞬同情しかけた、が、よくよく思い出してみると、6月の北海道でのイトウ釣りの際は、10日間も粘って店主はボウズ、おまけに指にケガまでして、帰ってからもそのケガの後遺症が釣りに大きく影響したのだ。 一方、そのとき一緒に釣りをしていたNさんは、イトウを3本だか4本だか釣り上げて絶好調。 ・・・ということで、全く同情の余地は無いのダ! これで、一勝一敗。 来年はお互いにリベンジだね、Nさん!

by ccacc99 | 2010-10-02 18:28 | 大口黒鱒・雷魚・鯰


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