店主のマニアック日記

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2011年 01月 31日

Walton Powell

 パウェル(Powell)家は、アメリカ西海岸で代々竿作りやプロショップを受け継ぐ家系。 ウォルトン(Walton)の父・エド(E.C.Powell)によるスプリットバンブーの中空化は、現代の釣竿に大きな影響を与えたことで有名な話だ。そんな父を持ったウォルトンは、物心ついた頃からロッドメイキングを手伝い始める。 後に父から独立を果たすが、バンブーロッドメイキング一筋の父とは異なり、グラファイト、グラス、バンブーとウォルトンは様々な素材でロッドを作り続けた。
 ウォルトン亡き今、企業買収により、パウェル家はPowellという商標を剥奪されて久しい。

 ウォルトン・パウェル(Walton Powell)というと、フライロッドの老舗という印象があるが、スピニングやサーモンロッド、各種トーナメントロッドなど、フライロッド以外でも西海岸の釣りに必要な多種類のロッドを製作していた。 今回お出ましのロッドはそんな中の一竿。
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 両軸受リール用7フィートのワンピース・バンブーロッド。 何の釣りに使えるか分らなかったけど、造型があまりにカッコイイので衝動買いしてしまった(笑)。 ガイドは全てハードクロームのブリッジガイド。経年のせいか、所々ラッピングが剥がれてしまっている。
 アクションはかなりハード。多分、結構な負荷のオモリにも耐えられるボートロッドなのだろうが、オープンウォーターでのライギョ釣りに使えそうなのでレストア開始! ラッピングを巻きなおすついでに、すべてのガイドを手持ちのパーフェクション社製のカーボロイに変更。


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 普段は滅多に見ることが出来ない、ウォルトン・パウェルの恥ずかしい部分の画像を大公開(笑)。 トップガイドを外すと、バンブーの壁の内側に木材のコアが見える。 多分、これがE.C.パウェル譲りの「シダーコア」と呼ばれるものだろう。 ということは、ティップの先まで完全に中空加工を施したあとに、それぞれ六つの竹のストリップに再度杉材を貼り付け、中空部のダムの加工とテーパー調整をする・・・という途方もない手間を掛けて作られているロッドなのだ。


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 工作室にて、ラッピング完了後にバーニッシュ作業を施す。通常はウレタン塗料でコーティングしたいところだけど、ライギョ釣りに使うことを前提としているので、より厚塗りが可能なエポキシ塗料を使用した。


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 ウォルト・ディズニーじゃないよ、ウォルトン・パウェルだよ(笑)。


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 現在、工作室にてクルクル回転しながら乾燥中! 完成したら、このロッドの全貌を明らかにしようかな。

 それにしても、たかだかボートロッドの、それも外からは全く見えないところにさえも手を抜かないパウェル爺さんの姿勢に、ただただ脱帽いたしました。ますますパウェルロッドのファンになりました。 昔の人って、ほんとにスゴイね~!
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by ccacc99 | 2011-01-31 17:31 | 古典的釣道具


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